平成20年6月1日更新
 ■谷口 明信(たにぐち みょうしん)

 生きるということは、不自由で不完全で、思い通りにならないものであります。だからこそ、悩み考え、知恵を働かせるのが大切であります。
 ご承知のように、最近の社会は一昔前に比べると更に便利になっています。ポケットベルは携帯電話となり、相手の動く姿を見ながら話せるようになりました。情報はテレビから流される決まった情報ではなく、インターネットを使って自分の欲しい情報を気軽に手に入れられるようになりました。「こんなことが出来ればいいのに……」と思っていた事柄が、誰でも行なえる世の中であります。
 しかし、現代人は何でも簡単に揃ってしまう為、便利過ぎて自分で考える力が無くなってきているそうです。また、インターネットによる情報は、自身の興味ある情報しか得ない為、偏った頭の固い人間が出来てしまう傾向があるそうです。確かに、ニュース一つ取っても、テレビのニュース番組は興味が有無にかかわらず、一通り見ていれば情報が頭の片隅に残っていますが、インターネットでニュースを得る場合の多くは、自身で選別して閲覧することになりますので自然と情報は偏ります。最近ニュースはパソコンで得ているという方が増えているのではないでしょうか。もちろん利点として、興味ある情報をそのまま深く掘り下げ、より多くの情報を得られるわけですからすばらしいことでありますが、逃している情報があるのも事実であります。今の子供たちはパソコンとインターネットが当たり前の次代に育っているわけですから、極論、偏った考えと知識を持った人間同士の社会となり、将来は常識というものが無くなっていくかもしれません。
 現代は本当に便利です。しかしそればかりに依存するのではなく、子供たちの指針となり、不便さや不自由さを楽しむ本当のゆとりある人間でありたいものであります。