寳所在近(ほうしょざいきん)

令和4年春彼岸

 

 いまだ寒さが身にしみる日々ではありますが、着実に暖かい風が、私たちを包みはじめてくれています。

 

 今年こそ明るい一年が過ごせますように。そんな願いを込めましたが、新型コロナウイルスの感染拡大が止まらず、私たちの生活にも大きな影響を及ぼしています。どのような症状が出るのか、心配することでストレスが溜まり、不安で心が暗くなってしまいます。

 

 寶所とは彼岸(極楽浄土)のことで、自分の望みばかりを願っていても、その望み通りにならないことの方がはるかに多い世の中で、苦しみを乗り越えて、精進し、人のために尽くすことが、来世で寶所に近づく道であると仏さまの教えは説いています。

 

 仏さま・ご先祖さまを信じることによって、私たちは見守られ、導かれ、恵みを照らしていただいていると感じることが出来る。

 春のお彼岸を迎え、仏さまご先祖さまに想いを捧げ、ゆっくりと周りを見渡しながら、他の人の喜びが自分の喜びになるような温かい心を持ち、寶所を目指して歩んで行きたいものです。

 

疫病退散 哀愍護念 南無阿弥陀佛