新しい年を迎えて

令和2年 正月

 令和二年 新しい年を迎えました。
 皆さまが健やかに一年を過ごされますようお祈り申し上げます。
 
 今年は子年。十二支の最初の干支で漢書に依れば「新しい生命が種子の中に萌し始める状態を表している」とのことです。今年は東京オリンピック・パラリンピックも開催されますし、新しい時代が始まることに期待しながら体感していきたいものであります。

 

 皆さんも初詣にお参りした時に「しあわせな一年でありますように」と念じられた方も多いと思いますが、この「しあわせ」は幸福・幸運・不自由や不満なく心が満ち足りていることを指す「幸せ」と、めぐりあわせ・運命という意味を持つ「仕合わせ」の二つの意味合いがあります。元々は様々ことが重なり合って成り立つ良いことも悪いことも全て含めることでした。

 近年、幸福=幸せ=しあわせと定義づけられて、『仕合わせ』が見えにくくなってしまったようです。
 阿弥陀如来は、無量の光りを私たちに照らして下さいます。法然上人は、ご自身が流罪になってもお念仏の功徳を説いて、大衆が心豊かに生かされるよう努めていただきました。
 
 不幸せの対義語として、或いは自分だけにとどまらず、様々なことが重なり合い、めぐり合って感じることが出来る「しあわせ」を、是非お念仏を通して体感していただき一年をお過ごし下さい。南無阿弥陀仏