縁(えん)の大切さ

令和5年お盆

 お盆の季節を迎えました。

 お盆では、ご先祖さまの霊を迎えるために特別な法要を行いますが、縁という大切な教えを心に刻む仏教行事でもあります。

 

 縁とは、ご承知のようにお釈迦さまが説いた大切な教えで、私たちと他の人・物事とのつながり或いは関係を指すものであります。私たちは一人では生きていけませんし、存在や幸福は、他の人々や自然界の恵みによって支えられているということはご承知のとおりであります。特にご先祖さまが私たちのルーツであり、いま存在している根本であることを自覚し、今日まで生かされてきたことに感謝するーこれが私たちの心の奥底にある思いであります。

 

 また、私たちは生きていく上で、家族や友人、仕事仲間など、多くの人々との縁にも恵まれ、人生に関わるすべての人々は、その出会いによって私たちの人生を豊かにしてくれます。

 

 そして、縁を大切にすることは、相手を思いやり、助け合う心を育むことでもあります。

 

 お盆では、ご先祖さまの霊を供養するだけでなく、生きている人々との縁を深めることも大切なことであります。家族や友人との絆を再確認し、感謝の気持ちを伝えることで、より豊かな縁を築いていきたいものです。

 

 お盆は、私たちが縁の大切さを教えていただき、他者への思いやりや感謝の気持ちを深める機会となるものであります。

 

 南無阿弥陀仏