令和8年4月
春のやわらかな陽ざしに包まれ、横浜の街にも色とりどりの花が咲きそろう季節となりました。新年度を迎え、駅へと足早に向かう人々の中にも、どこか初々しい気配が感じられます。
4月8日は、お釈迦さまのお誕生日「花まつり」であります。本年は久保山会の当番寺として、大光院にてお勤めさせていただくご縁をいただきました。4月8日午後2時よりお勤めいたしますので、どうぞお誘いあわせのうえご参詣ください。地域の皆さま、とりわけ子どもたちの笑顔に出会える一日となることを、今から楽しみにしております。
以前、花まつりの折に、小さなお子さんがそっと甘茶をかけながら「元気でね」と手を合わせていた姿がありました。その何気ない一言に、私自身が大切なことを教えられた思いがいたしました。花御堂(はなみどう)にお祀りされたお釈迦さまに甘茶をそそぐひとときは、にぎやかでありながら、どこか心がほどけるようなやさしい時間でもあります。子どもたちの無邪気な姿に触れるとき、私たちもまた、大切ないのちをいただいてここに在ることを、あらためて感じさせられます。
お釈迦さまはお生まれになったとき、「天上天下唯我独尊」とおっしゃったと伝えられます。それは、「どのいのちもかけがえのない尊さをもっている」という教えであります。忙しさの中で自分を見失いそうになるときも、阿弥陀さまは「そのままでよい」と、私たちをあたたかく受けとめてくださっています。
春の花が、それぞれに咲く場所を得て美しくひらくように、私たちもまた、それぞれの場にあって生かされています。ほんのひととき足を止め、手を合わせ、「南無阿弥陀仏」とお念仏申す時間をお持ちいただければと思います。
どうぞご家族おそろいでお参りください。花の中で人と出会い、人の中でまた仏さまのぬくもりに出会う――そのような一日となりますことを念じ、皆さまのご参詣を心よりお待ち申し上げております。合掌