2026/07
かかる志ある人を、阿弥陀仏は、八万四千の光明を放ちて照らし給うなり。
平生の時、照らし始めて最後まで捨て給わぬなり。
大意:【志のある人を、阿弥陀仏は、八万四千の光明を放って照らされるのです。平生の時に照らし始めて、臨終までお捨てになりません。】
7月に入ると、日差しが一層強くなります。
アスファルトから熱気が立ちのぼり、少し外を歩くだけで汗が噴き出す。そんな真夏の日々が続くと、体だけでなく、心までじりじりと疲れてくることがあります。
ところが夜になると、空の様相がガラリと変わります。熱帯夜とはいえ、ふと夜空を見上げると、無数の星が静かに瞬いています。昼間の騒がしさが嘘のようなしんとした光の世界です。
法然上人は「八万四千の光明を放ちて照らし給うなり」とおっしゃいました。八万四千とは、数え切れないほど無数であることを表す言葉です。夜空に広がる星の光のように、阿弥陀仏の救いの光は、あらゆる方向からあなたへと向けられているのです。そしてその光は、疲れているときも、迷っているときも、どうかお念仏をお称えになってください。
暑い夜、窓を開けて夜空を眺めながら、静かに南無阿弥陀仏と称えてください。無数の星の向こうから、阿弥陀仏の光がそっとこちらへ届いていることを感じることができるかもしれません。
この命が尽きるその日まで、決して見捨てることのない光に照らされながら、私たちは今日も生かされています。
(宮林 成彦)